たとえばディスニーランドを考えてみましょう。 「ディズニーランドなんて子供騙しだ bulls**t 」と叫んでみてなんになりますか?ということなんですよ。 ディズニーランドを bulls**t だと思っているひとにディズニーランドはなんの価値もサービスできないということです。 それはディズニーランドが bulls**t だからじゃないんですよ。 ディズニーランドがなにかわかっていないのに、ディズニーランドの真ん中で「こんなのはぜんぶ嘘だ、作りもんだ、騙しだ、詐欺だ、bulls**t 」と叫んでいる人がいちばん bulls**t なんですね。だったら来るなと。すべてのひとをしあわせにするためにディズニーランドはあるわけではないですから。 スターウォーズをやってる映画館で「こんなのはデタラメだ、騙されるな!」って叫びますか?

本人はすでに答えを知っている。
本人はすでに必要なものを持っている。
本人はすでに選びたい未来を決めている。
それらを本人が気付いていないだけ。

これが大前提です。それらに気付くキッカケを作るセッションがタロット。 タロットはメディテーションのワーク。タロットは魔術の実践。 タロット・リーダーは預言者ではなく、助産婦ですよ。 じゃあ心理学のカウンセリングのようなものかといえば、そういうものでもない。 タロットはユング心理学のようなものかといえばそうでもない。 タロットは統計学のようなものかといえばまったくない。 タロットはコールドリーディングの手品かといえばそうではない。 タロットはサイキックかといえばそうではない。 タロットにはある程度のサイキックな事象を認めざるをえない。 サイキックのまったくないタロットというのはありえない。 それはただの時間つぶしのカード遊びということ。 サイキックが要るようで要らないようで要るのがタロットの微妙で精妙さ。 タロットは心理学でも統計学でもない。 タロットの有益性を検証することはいまの科学で簡単にできるわけがない。 科学がなにかできるとするなら、タロットがなにかわかっていない手品師や詐欺師をあぶり出すことだけ。 それはタロットの神秘をあばいたことにはならない。 タロットには霊感とか直観とかアストラル操作とかチャネリングといった神秘的、魔術的、神智学的なことがまちがいなく関与しており、一筋縄では片付けられない、あいまいでややこしく、あぶなっかしいものなの。審神者としての能力のない者が好奇心だけで不用意に手を出すものではない。

The Bulls**t Detective (BBC3 TV Show, presenter Alasdair Jeffrey) の S1E4 へ 2014 年に Holistic Tarot の著者 benebell wen さんがツッコミを入れていた。 タロットに対する「無知な勘違い」や「無理な思い込み」や「偏見的な嫌悪」といった問題のサンプルとしてとても参考になると思う。

https://benebellwen.com/2014/12/26/is-tarot-reading-bullshit/

つまり、 タロットで未来が予測できると考えること(そう考えるひと)が BULLS**T なのですよ。 タロットは自分の問題に気付くきっかけを得るワークのエンターテイメントなのであって、 そのワークに価値を生み出すのはお客さん自身なんですよ。

それから、タロットは象徴(シンボル)の解釈ごっこでもないんですよ。 「虎の巻に首っ引きで、このなんちゃらは、かんちゃらを表している云々、と延々やって悦に入っている」レベルというのはありがちです。 あらゆる芸術鑑賞で、まったくおなじパターンがあります。 タロットは芸術鑑賞でもあるわけです。ややこしい美術鑑賞とでもいいますか。だからタロットリーダーはややこしい美術の解説を頼まれる美術館の学芸員でもあるわけです。 センスの悪い人は学芸員の解説を聞いて芸術鑑賞したつもりになる。 芸術の鑑賞とは象徴の意味を暗記することではないんですが、初心者は必ずそういうことに陥るんですね。そういうことから抜けないといけない。

ようするに、タロットを bulls**t だと思っているひとに「タロット」は bulls**t としてしか現れません。 「タロット」を「美術」「音楽」「人間」「天使」「神様」「宗教」「世界」「現実」と置き換えてもいい。

そのひとにとって「タロットは bulls**t に見える」という判断は間違ってはいないんです。 間違っているのは「自分への見え方がすべてだ」「見え方は一つしかない」と思い込むこと、 チューニングダイアルがずれているラジオを、無意味なノイズを出す箱でしかないと見て、すべて見切ったと思い込むことです。

タロットを無価値で時間の無駄だと攻撃するなら、キリスト教に対しても同じように攻撃できるでしょう。

根本的な現象の精妙さがわかっていないレベルでの「エセ心理学的でエセ合理的でエセ科学的な後光効果」でカモフラージュされた分析が多くてうんざりですよね。

topic: philosophy
first posted: 2017-07-11 11:49:32
last modified: 2017-07-20 07:27:39