9番の第4楽章のこと。残された断片から垣間見るしかない全体。断片から差し込む眩しい光。 もし第4楽章が完成していて、それを聴く事ができたら、1番から始まり 9番の第3楽章までのすべてが「9番の第4楽章の壮大な前振り」だったのだと思うだろう。 9番は神様に捧げられた曲であるから、神様が「第3楽章までは人間のために残してあげる、でも第4楽章は私とブルックナーだけのもの」と思ったとしても文句は言えない。 9番が未完に終わってしまった音楽史上最大の悲劇の原因は、当時の指揮者レーヴィである。7番を理解するのが精一杯のレーヴィが8番の第1稿に文句をつけなければ、ブルックナーはその後の無駄な改訂作業に時間を浪費することはなく、9番は完成していたに違いない。

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first posted: 2015-02-02 18:55:23
last modified: 2015-02-02 19:09:58