万人向けの「作られたおいしさ」なワイン。万人向けに「作った感じ」のワインといえばオーストラリアとかチリのカベルネ・ソーヴィニヨン。ワインに慣れてくると「人間がうまく作った感じ」は余計になってきます。ワインに限りません。写真、絵画、音楽、芸術の鑑賞すべてに言える。最終的に芸術の真の表現は「人間が作った感じ」を脱却した彼方にある。ワインを知る人にとって、フランスのピノ・ノワールもよいが、イタリアの普通のワインが、あたりはずれはひどいけれども、結局、もっともおいしいかもしれない。イタリアのワインは飽きない。プリミティーヴォ(ジンファンデル)やマルベックも作った感じがない。自由に裸で羽ばたいているようなワインである。いっぽう、おいしいけれども鎧や檻に閉じ込められたワインというのもある。そこらへんを自由に生きているネコと、立派な動物園の美しい檻のなかのトラの違いのようでもある。 おいしいワインとは大金で買うものではない。心から求めていれば、貧富に関わらず誰でも出会うチャンスに巡り会える。よいワインがよいワイン好きを引き寄せるのか、よいワイン好きがよいワインを引き寄せるのか。

topic: food
first posted: 2014-08-30 13:13:27
last modified: 2014-08-30 14:04:56