エルロン・リバーサルは翼の強度が低いほど起きやすい。エルロンの効きによって翼全体がねじれを起こし、ねじれた翼全体がエルロンとして機能してしまうので、エルロンの効きが突然逆になる。ねじれが収まれば、エルロンの効きは正常に戻る。

スポイラーは翼の揚力を殺ぐことによってエルロンと同じ効果を得る装置。747 や F-4 や F-14 はスポイラーを装備している。F-14 がスポイラーな理由はわかるが、F-4 がなぜスポイラーなのかよくわからない。F-4 は翼端にエルロンをつけられない構造なので、内翼のエルロンだけでは不足気味という理由でスポイラーを補助的に装備したのだろうか。エルロンだけでは効きが足りないので補助的にスポイラーを装備するというのは 747 も同じ。

ドラッグラダーは空気抵抗を増やすことによってラダーと同じ効果を得る装置。全翼機は垂直尾翼がないので、ヨーの制御はドラッグラダーでするしかない。事故でラダーが失われた場合の飛行機が、積極的に左右エンジンの推力に差を付けてラダーと同じ効果を得ることもある。

全翼機の場合、「全てエレボン」または「エレベーターを内、エルロンを外」、「エレベーターを外、エルロンを内」、どれがベストだろうか。そういうことの研究にリアリスティック・フライトシミュレータの X-Plane は大活躍する。実際に試作機を作ってみて飛ばしてみて研究できるわけ。こんなふうだから、X-Plane ほどおもしろくて飽きのこない趣味は無い。

基本的に全翼機にはフラップを付けない。全翼機ではフラップによるピッチ変動が激しいから。フラップを付けていた全翼機はノースロップの XB-35 と YB-49 くらししかない。全翼機の家元のホルテンにフラップは無い。ノースロップも全翼機にフラップは不要、翼端下げも不要、とわかってきてからは、フラップも翼端下げもなくなった。 ノースロップの全翼機はフライ・バイ・ワイヤの登場を待つしかなかった。B-2 が実現したのはフライ・バイ・ワイヤのおかげ。 もしホルテンが Ho229 をフライ・バイ・ワイヤなして実用化できていたのだとすれば、すごいことです。

内エルロン、外フラップは変則的。基本的に、まずない。

内エルロン、外エレベーターは、長大なスパンの全翼機ではありうる。全翼機では翼端を水平尾翼だと考えるので、翼端にエレベーターが装備されることは不自然ではない。

一般的な無尾翼デルタ翼は、内エレベーター、外エルロンになっている。デルタ翼はエルロン・リバーサルが起きないので外エルロンにしてエルロンの効きを優先する。内エレボン、外エレボンもよくある。

F-18 は内側フラッペロン、外側もフラッペロン。

長大なフラップは分割されて装備される。分割(分割エルロン、分割ラダー、分割フラップ)して油圧系統も2系統にすれば、フェールセーフという理由もある。

なお,現代の大型ジェット輸送機や高速機では,高速飛行時にエルロンの効きが逆になる,いわゆるエルロン・リバーサルの発生を防止するため,左右各エルロンを,内側エルロンと外側エルロンに分け,高速時には内側エルロンとフライト・スポイラーを併用する方式のものが多い。また,777では内側エルロンはフラッペロンとも呼ばれる。フラッペロンは,ラテラル・コントロールとしてエルロンとスポイラーとともに作動し,また高揚力装置としてフラップとともに作動する。 なお,747,DC-10およびMD-11のように,昇降舵を内側/外側に,また方向舵を上部/下部にそれぞれ区分し,独立した油圧作動装置を設けているのは,システムの冗長性を重視した設計によるものである。 http://www.jal.com/ja/jiten/dict/p118.html#01-02

topic: plane
first posted: 2014-06-10 17:32:58
last modified: 2014-06-10 19:01:37