あるところで、一見すると安っぽい細いスピーカーコードが使われているとする。 なぜこれがここにあるのかということへの推察も出来ない知性と教養の持ち主が、 「誰にこんなコード奨められたんですか。だめですよこんなコードじゃ。つちのこコードにしなきゃ。 コードは太いのが一番ですよ。コードにお金かけなきゃ駄目ですよ」みたいなことを必ず言い、手を出してくる。 横車を押し、倒し、壊す。

事例 。

Aさんは新築の1階にオーディオルームを作ることになりました。 理想的なオーディオルームを完成させるためのスーパーバイザーを雇いました。 建築家と施工業者に設計の初期段階から指示をします。 制約も多く理想的ではなくともなんとかツボだけはおさえるよう知恵を絞ります。 電源関連に最も気を配ります。配電盤や電源の引き回しや電源ケーブルの銘柄にもこだわります。 当然ながらオーディオ機器の選定もします。 電源コードやピンコードやスピーカーコードも豊富な経験をもとにベストなものを吟味し選定してあります。 手抜かりはありません。 ほぼ理想的な音のオーディオルームが完成しました。 スーパーバイザーは仕事を終えるにあたり、すべては精密なバランスの上に成立しているので、 できれば勝手にいじらないでほしい、 なにか困ったことがでてきたり、配置を変えたくなったり、買い替えたくなったら、 いつでも私を呼び出してほしい、 この音のレベルで維持管理するお手伝いを約束します、と言いました。 オーナーのAさんは「承知している。君を信頼して任せたのだ。満足している」と言いました。

お友達のBさんが登場します。 Aさんがすごいオーディオルームを新築したと聞きつけたのです。 Aさんに少しは誰かに自慢したい気持ちがあるのは仕方無いことでしょう。 Bさんはまさに中途半端な初中級レベルのオーディオマニアです。 未熟ゆえに、知ったかぶって他人にあれこれ口出ししたくなるレベルです。

Aさんがこの試練を乗り越えられるかどうか。 Aさんの知性と教養と信じる心が試されるのです。

topic: audio
first posted: 2011-03-02 18:14:18
last modified: 2011-03-04 18:43:27