昔、「アンプの上に鉛インゴットを乗せると音がよくなる」という乱暴なノウハウを語る教祖様がおりました。その真理を理解もせず、乱暴なノウハウの字面をそのまま実行した未熟な教徒が後を絶ちませんでした。音は良くなるどころか悪くさえなりました。しかし教徒たちは音が良くなったと盲信していました。 あげくのはてに重さでアンプは壊れてしまいました。
マスダンパーというのはその重さと位置が命であり、その計算は振動モード解析のような複雑なものではありますが、幸いにも人間の感覚は優れているので、コンピューター解析などせずとも、勘でだいたいの重さと位置は推測がつくものです。アンプの電源トランスはシャーシのマスダンパーにもなるので、トランスの位置でアンプの音も変わります。真ん中か、端っこか、奥か、手前か。レイアウトは左右対称か、ちょっと非対称か、完全に非対称か、そんなこともアンプの音をがらがら変えますから、アンプの設計はたいへんです。やっぱり楽器を作っている感じです。 (つづく)

topic: audio
first posted: 2008-07-07 22:24:38
last modified: 2009-06-18 00:45:51